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Stevens OM-P

 Stevensはドイツのミュンヘン市内にある工房で、数名のルシアーが製作、リペアを行っている。このStevensは非常にクセのないギターで、音量はそこそこ出る。音程もいい。出過ぎる領域もなく出ない領域もなくバランスはいい。音質も硬すぎず柔らかすぎず。フィンガーピッキングでもフラットピッキングでも使える。ネックも広すぎず細すぎず、弦高も高すぎず低すぎずで弾きやすい。材もオーソドックスで、デザインも落ち着いている。

 すべてがフラットでどんな音楽にも無難に対応するが、贅沢を言うと、マイナスがないためやや面白みに欠けるところもある。しかし、弾き語りや、家での普段弾きや、練習用には申し分ない。あるいはピックアップをあと付けしてのエレアコ用にも最適であろう。手持ちのS-Yairi YD-304と音や位置づけなどがかぶり、トータルではStevensの方が上なのでYD-304を委託に出してStevensを大阪のアコギ専門店ドルフィンギターズで購入した。

 この店はCDや楽譜なども充実しており、アコギに関して浦島太郎状態であった私に2002年当時のアコギタリストをお勧めいただいた。いろいろなCDを聞き、最も楽曲が気に入ったのは現在日本のトップアコギギタリストの岸部眞明氏であったが、ラッキーなことに岸部氏は当時この店でギター個人レッスンを行なっていた。そして2002年6月から毎週、岸部氏のレッスンを受けることとなった。ギターを人から習うということはこれが初めてであった。